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経常収支が減るとまずい理由


昨年の日本の経常収支が4兆7千億円となり対前年比で半分の水準に落ち込み、1985年以来最低の水準となりました。これがなぜまずいのか説明します。ちなみに、ピークはリーマンショック前の2007年の25兆円の黒字でした。

経常収支を構成する項目は4つありますが、中心となるのが貿易収支と所得収支です。貿易収支は輸出額から輸入額を差し引いて算出します。日本は資源のない国なので、海外から資源を輸入して、家電製品、自動車、機械などを製造し輸出して貿易黒字を稼ぎました。所得収支は、海外に持つ会社から配当金や保有する債券から受け取る金利収入から日本から海外に支払う配当金や金利を差し引いた額です。日本は世界最大の債権国で所得収支が巨額になっています。この二つの黒字で経常収支は黒字となっていましたが、東日本大震災以降、原発停止により火力発電所に頼らざるを得ず、燃料の液化天然ガスの輸入が急増し2011年に貿易赤字となり、2012年はさらに貿易赤字が拡大しました。元々、工場をアジア地域に移転させた影響で貿易黒字が減少傾向に合ったところに液化天然ガスの輸入が増えたわけです。

では、何故経常黒字の減少がまずいのか?家庭の家計に例えると、貿易赤字は夫が稼いだ年収を家計の支出総額が上回り、赤字の状態になったのと同じです。所得収支は、夫が保有する貸家から得る不動産収入です。今は家計の赤字を妻のパート収入で何とか補填し家計は黒字を維持している状態ですが、夫の収入が減り支出がなかなか減らず家計の赤字が大きくなると、パート収入では補填できず家計は完全に赤字になります。赤字を補てんするために親や銀行(又は消費者金融)から借金できるうちはよいのですが、借金が大きくなり親も銀行も貸してくれず、家計は破綻します。住宅ローンを抱えていれば、自宅も売却せざるを得なくなります。経常収支が赤字になり、毎年続くと家計破綻と同じ状態になります。

経常収支が黒字と言う事は、国に稼ぐ力があり、政府が発行する巨額の国債を購入する資金があるという事になります。逆に経常収支が赤字になると、国債を買う資金がなくなり、海外の投資家に日本国債を買ってもらわねばなりません(もしくは国債発行を減らして、超緊縮財政にするかです)。しかし、今の低金利では買ってくれず、金利は大きく上昇しなければなりません。これは住宅ローン金利の上昇、企業が借りる長期借り入れの金利上昇につながります。最悪はギリシャのようになり、失業者が急増し、道路や橋の修理ができず、公的サービスは大きく削減され、年金も大幅削減となります。もし国債の金利が3%に上昇すると、年間の税収が50兆円に届かないのに国債の利払いだけで年間30兆円(1千兆円x3%)まで増えることになります。

解決するには、
安全な原発を動かし、液化天然ガスの輸入を減らす(賛否両論あると思いますが…)
海外への工場移転を止め、国内での生産を増やす(税制優遇などインセンティブが必要)
日本から輸出できる魅力ある製品/競争力のある製品を開発する
役所の様々な無駄な経費を削減し、国債発行を減らす
国内の経済を活性化する(高齢者が保有する巨額の金融資産を動かす施策が必要)
と言った事が必要だと考えます。

おまけ
先週末に中国と韓国に関連する本を読みました。中国に関する本のタイトルと韓国の本を読んで私が感じたキャッチフレーズです:
「相手が悪い」と思う中国人
「相手に悪い」と思う日本人
「嘘をついても悪い事」と思わない韓国人
「嘘をつく事を恥だ」と思う日本人(特に野田前首相)
おまけ
女子アイスホッケーが冬季五輪出場を決めました。月一家の合宿に参加するために、定職を持たずにバイトで暮らしているそうです。いろいろ耐えていると思いますが、好きなことのために耐えるのは苦しくはありません。嫌いなことのために耐えるのは苦しみ以外の何物でもありません。出場を決めた選手の笑顔と涙がさわやかでした。
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| 経済・社会 | 07時26分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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