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年金運用の実態(2)

昨日の続きです。年金積立金管理運用独立行政法人(略称GPIF)は運用資金が113兆7,469億円(2011年6月末時点)となっています。このうち国内債券が75兆円(66%)、国内株式13兆円(11%)、外国債券9.5兆円(8%)、外国株式13兆円(11%)、現金3兆円(2%)となっています。日本国債を大量に持っています。何故、安全とされる定期預金や日本国債だけで運用しないのか?金利が0.1%に届かない定期預金や1%弱の日本国債に投資していては、資産の増加が見込めません。運用益を稼いで将来の年金支給のための原資を準備するために、内外株式や外国債券といった価格変動幅が大きいものの、大きなプラス収益を期待できる資産に一定程度振り向ける必要があります。1990年以降のバブル崩壊、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックなどで大きなマイナスとなりました。もちろんプラスの収益を稼ぐ年度もあります。最近の円高、株安、欧州債券安などの影響を受けて再度マイナスリターンとなっています。株式と債券に分散投資する理由は、株式が上がると債券価格が下がり、株式が下がると債券価格が上がるというように双方で異なる動きをするために、両方を組み合わせることでリターンの変動幅を小さくするためです。

この巨額の資産の一部をGPIF自身が運用していますが、多くの部分を信託銀行、生命保険会社、投資顧問会社に運用を委託しています。私が昔勤務した外資系投資顧問会社でもGPIFから300億円の海外株式投資を受託しました。選定プロセスでは、GPIFからの質問票に対し100ページに及ぶような膨大な回答書を提出します。これには定量分析(数値データに基づく分析)と定性分析(運用哲学、運用担当者の実績、運用プロセスなど数値で表せない部分を評価します)を含みます。書類選考をパスしたら、次に運用商品のプレゼンテーションと質疑応答を行って決定します。当時、私は回答書作成、プレゼンテーション、質疑応答などを担当しました。意地の悪い厳しい質問がされるのが分かっていたので、非常に緊張したことと、口座決定の電話を受けたときの嬉しさは、今でもよく覚えています。GPIFにアプローチしてから1年以上かかりました。一番時間がかかった客先は企業年金連合会(当時厚生年金基金連合会)で、同じようなプロセスを経て2年間かかり、当初670億円の口座を獲得しました。

運用会社は一定期間の評価で評価の基準となる指数(たとえば国内株式であれば東証株価指数を用います)を下回り続けたり、大きく下回ったりすると契約を解除されます。この場合、指数が1年間でマイナス10%のリターンだったと仮定し、口座の運用実績がマイナス7%だと成績は良かったことになります。逆にプラス10%に対し、プラス8%だと成績が悪いことになります。運用成績が良好な場合、追加の資金が入ります。

厚生年金基金も基本的には同じですが、GPIFよりも株式などのリスクの高い資産の比率が高めになる傾向があります。厚生年金基金には、単独型(企業1社のみ)、総合型(同業の会社が一緒に加入する)タイプがあり、コーワが加入しているのは総合型です。

おまけ
野田首相が消費税増税に対してリーダーシップを取る気でいます。何度も書きましたが、議員定数削減、公務員人件費削減、天下り根絶、無駄な独立行政法人の廃止、などの歳出削減にもリーダーシップを取ってもらいたいです。官僚が痛みを伴うものには手を触れず、消費税増税のみにリーダーシップをとるのは財務省のいいなりとしか思えません。

ダンボールのコーワ
埼玉のダンボールメーカー コーワ株式会社



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| 経済・社会 | 07時32分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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