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オリンパスの「飛ばし」

オリンパスの粉飾決算で使われた「飛ばし」について解説します。バブル当時、企業が財テク目的で有価証券に100億円投資したと仮定します。バブル崩壊で70億円値下がり(評価損)を抱えて時価評価では30億円しかないとします。この企業Aの利益が20億円と仮定すると70億円の損を出すと50億円の赤字になります。これを隠したいと考えた企業Aが使った手法が、証券会社を通じて決算期の違う企業Bにその有価証券を簿価100億円で買ってもらい、決算が終わったら同額でA社がB社から買い戻します。決算月に他社に飛ばすので「飛ばし」と呼ばれました。これで時間を稼いで、評価損が減るのを期待しました。もしくは証券会社が債券を、時価をはるかに上回る価格で買い取ることもありました。また有価証券を海外のファンドに飛ばし、ファンドを転々とさせる「宇宙遊泳」というのもありました。1997年に山一證券が倒産したのは、飛ばしをやりすぎたのが一因でした。

オリンパスはミラーレスカメラのオリンパスペンが好調です。内視鏡やICレコーダーのビジネスも堅調です。本業は順調です。経営がおかしいだけです。しかし、時価総額(株式数x株価)が急減しており、どこかの企業が買収を検討してもおかしくない状況です。カメラのコンタックスブランドを止めた京セラ、医療機器部門を持つ富士フィルムや医療機器ビジネスを拡大したいキヤノンなどはカメラ部門が重複しますが(買収後カメラ部門を他社に売却するというのも「あり」だと思います)、買収を考えてもおかしくないと思います。もしくは解任されたウッドフォード前社長が復帰したら、オリンパスの株価は高騰するかもしれません。

オリンパス、大王製紙、読売ジャイアンツ(これは内輪もめですが)と今話題の会社は、いずれも企業統治不全の企業です。アメリカでエンロンという急成長した会社が大規模な粉飾決算をして2001年に破たんしました。エンロン破たん以降、アメリカの大企業で次々と粉飾決算が発覚し会計不信が広がり、2002年にはワールドコムの不正経理が明らかになって倒産する事態となりました。その結果、米国企業が決算を公表する際には、経営者が決算に間違いないと署名することが要求されるまでになりました。

上の3社の事例を見ると、企業経営に真摯な姿勢で臨むことが大事で、権力を持つ人ほど謙虚であるべき(大王製紙の井川前会長、読売ジャイアンツの渡辺会長)だと肝に銘じたいと思います。

おまけ
この半年間で、海外の債券・株式・不動産投資信託に投資する投資信託の損失が7兆8千億円になりました。円高、株安、債券安のトリプルパンチです。特に新興国のリスクの高い債券に投資し、さらにブラジルレアルの高金利通貨に投資して高い毎月分配金を支払うファンドが大きく目減りしました。年金の足しにするために投資した高齢者の方々が大きな損失を被っています。「収益の源泉が複雑で分かりにくい商品に手を出さない」というルールを守っていれば、こうはならなかったのですが・・・・。


ダンボールのコーワ
埼玉のダンボールメーカー コーワ株式会社



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| 経済・社会 | 07時32分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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