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米国債格付け引き下げ

週末に米国の国債の格付けが格付会社スタンダード&プアーズ社(S&P社)によって最上位のAAAから一段階引き下げられAA+になったと大々的に報道されました。なぜこれが大問題なのでしょうか?わかりやすく説明したいと思います。

格付けと言うのは、S&P社やムーディーズ社という格付け会社が発表するもので、国債(国の借金)の返済と利息の支払いが間違いなく行われるかどうかの信用度合いを示すものです。最上位がAAAから始まりAA+、AA、AA-、A+、A、A-と低下し、最終はC、D(債務不履行)まで行きます。BBBまでが投資適格(借金返済の確実性が比較的高い)と呼ばれ、BB以下になると返済の確実性が低い債券と分類されます。この格付けが高いと借金する場合(国債を発行する場合)の金利が低くなり、格付けが低いと金利が高くなります。信用できる人にお金を貸すときは金利が低くてもよいが、信用できない人には返さない可能性があるので金利を高くしたいと思いますよね。

格付けが下がると新たに国債を発行して借金をする場合、金利を高くする必要があります。新しい国債の金利が高くなると、それ以前に発行された低い金利の国債の魅力が下がるので、既に発行されている国債の価格が下がります。日本や中国は米国の国債を大量に保有しており、保有する国債の評価額が下がり巨額の評価損が発生します。

S&P社がなぜ米国債の格付けを引き下げたのか?米国の国債発行(国の借金)残高が国内総生産(GDP)とほぼ同じ額になり、借金の返済に不確実性が増すと判断したためです。日本の国債の格付けはAA-で中国と一緒です。日本の国債の発行残高はGDPの2倍と米国よりもはるかに悪いにもかかわらず、AA-を維持しています。何故でしょうか?米国債の保有者は米国内よりも海外(日本、中国がトップ2)で圧倒的に多く保有されているのに対し、日本の国債はほとんどが日本国内で保有されています。このために、格付けが下がったとしても日本の投資家が日本国債を保有し続けるので問題ありません。もし日本国債の格付けが下がり続けると、金利が高くなり、利息を支払うだけで大変な金額が必要となります。

最近書いたように、米国債とは世界で最も安全な金融資産とみなされていたものが、多少なりともリスクがあるとみなされるため、金融資産に対する不安感を投資家にもたらし、ドル安、株安、金高といった現象をもたらしています。しかし、米国債ほどの安全性、流動性がある金融資産は他になく、今の市場の動揺はいずれ落ち着くと考えられます。

ちなみに、中小企業も銀行に同様に格付けされています。借入金の返済の確実性が高いと借入金の金利が低くなり、不確実性が高いと判断されると金利が上がります。もし、返済が極めて困難と判断されると、借り入れができなくなり、会社は破綻します。銀行が中小企業を格付けする場合、「この会社は貸し出したお金の利息の支払いと元本の返済がキチンとできるか?」の判断を一定の方法で判断します。高い格付けを維持するには、利益をキチンと出す、無駄な投資をしない、借入金や人をむやみに増やさない、など当たり前のことを実行していくことです。

おまけ
S&P社はリーマンショックの原因となり暴落した不動産担保証券を高く評価していたので、その実力には?マークが付きますが・・・。


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埼玉のダンボールメーカー コーワ株式会社



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| 経済・社会 | 07時28分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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