1. 無料アクセス解析

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

のれん代と減損処理


新聞で時々「のれん代」「減損処理」という言葉を聞きます。「のれん代」とは居酒屋の入口にある暖簾(のれん)ではありません。A社がB社を買収した時に、B社の純資産(解散価値とも呼ばれます、建物・機械・在庫・現預金等の総資産から借金や仕入代金等の負債を差し引いた金額)を上回ってB社を購入します。例えば、B社の純資産1千億円に対し購入金額が2千億円とすると、差額の1千億円がのれん代となります。のれん代は、ブランド力、多く抱える優良顧客、商品開発力、有能な社員と技術力等を含むとします。企業は、20年かけて1千億円を償却、すなわち毎年50億円を経費計上します。しかし、買収後顧客を失った、有能な技術者が退社した、等の要因で1千億円の価値がないと判断すると、未償却の950億円を損失として計上します。これを減損処理と呼びます。

最近、減損処理のニュースを多く見ます。先週の日本郵政が買収したオーストラリアの物流会社を減損処理することを検討するというニュース。大手商社は買収した海外の資源会社ののれん代を、資源価格が急落したとして減損処理をして巨額の損失を計上しました。資源価格が買収当時の価格から半分に下落したとすると買収金額を半分にしないと合わないことになります。例えば、年間100億円の利益が見込めると考え1千億円ののれん代を含めて買収したら、50億円の利益しか出ないと判明したら、1千億円を500億円に評価を変える必要があり500億円を減損処理します。東芝、楽天等数多くの企業が減損処理をしています。

なぜ減損処理が急増しているのか? まず、人口が減少を続ける国内の設備投資を控えている企業が多く、その代わりに海外企業の買収に多額の資金を振り向けています。買収する際には、どうしても高く買うようになってしまいます。他社も買収しようとすれば価格を上げなければならない、買収相手が価格を釣り上げる等の要因です(株式投資でも買う時は高く買い、売る時は安く売るようになってしまいます)。海外の企業買収に慣れていない日本の大手企業が高値掴みをしてしまうというのが実情です。

国内でも、後継者不在や業績不振から会社を売却したい、買い取って欲しいという話(M&A)を良く聞きます。もしのれん代1億円払って買収した企業から優良顧客が去ってしまった、有能な営業マンが退社した、想定していたよりも資産が悪化していた、といったことが発生すると、毎年500万円を償却するのではなく減損処理をするというパターンがあり得ます。業績不振企業の場合、買収決定をする前の事前調査(デューディリジェンスと呼びます)をキチンと実施することが大事です。

おまけ
20日にオープンしたギンザシックス。地下の食品売り場が一番人気とか。アパレルなどは高価すぎます。

スポンサーサイト

| 経済・社会 | 07時36分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















非公開コメント

http://kowa1889.blog72.fc2.com/tb.php/1996-088f2381

PREV | PAGE-SELECT | NEXT