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日銀のマイナス金利


先週金曜日に日本国債10年物利回りが低下し、一時0.02%を付けました(10年預けて年率0.02%しか利息が付きません)。金利が低下するという事は、債券市場で取引される国債の価格が上がることを意味します(ちなみに、国債は発行された後に市場で自由に売買できます。個人が売買する時は証券会社の窓口で取引し、金融機関は証券会社の専用窓口で取引します)。国債は、1年、2年、3年、5年といったように満期償還年限別に存在しますが、既に9年まではマイナス利回り状態にあり、例えば103円で買った国債で、利息を2円もらって、満期に100円で償還されて1円損失(2円の利息-償還差損の3円)を出す事態になります。とすると、銀行が新たな国債投資をする理由が無くなります。

*「金利が低下すると、国債の価格が上昇する」理由を明日書きます。

ゆうちょ銀行は、都市銀行のように個人や企業に資金を貸して金利を稼ぐという事が出来ず、国債に多くの資金を投資しています。国債の利回りが低下すると、ゆうちょ銀行の収益は限りなく小さくなり、ゆうちょ銀行の経営を圧迫します。生命保険料が上がります。また、都市銀行や地方銀行も国債投資による金利収入が減り、収益を圧迫します。金融機関は稼ぐためにいろいろ手を考えてきます。例えば、個人の普通預金の金利をゼロにして、最低基準残高を満たさない口座には年間口座維持手数料1,000円といった請求をする可能性があり得ます。また、振込手数料やATMの時間外使用料を引き上げるかもしれません。さらには、住宅ローン金利や企業への融資金利を引き上げる可能性もあり得ます。黒田日銀総裁はさらにマイナス金利の幅を拡大する用意があるそうですから、将来的にこういった望ましくない変化が現実味を帯びる可能性があります。(そもそも設備投資をする必要がない企業が、金利が下がったからといってお金を借りて設備投資するとは思えません)

もし、預貯金金利がゼロになるとタンス預金が増えて、ローン金利が上がると住宅投資や設備投資が減少し、景気を悪化させるリスクもあり得ます。利息で将来の老後資金が全く増えないとなると、「元本を増やすしかない」と消費を抑えてタンス預金を増やし、景気を一層冷え込ませる可能性があります。勤勉な日本人にとって金利がつかないからといっって消費にどんどんお金を回すとは考えにくいです。マイナス金利は、大きな効果が期待できない一方、大きな副作用があり得る金融政策です。

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| 経済・社会 | 07時29分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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