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トヨタの段取り

私はトヨタの車は好きではありませんが、トヨタの製造現場の強さはすごいと思います。トヨタは仕事をするうえで、段取りを非常に重視しています。トヨタは、「カイゼン」のコンサルティングサービスを提供する会社(OJTソリューションズ社)まで作っています(この会社の話を以前聴きました)。東洋経済ネット(2015年10月15日掲載)に掲載された記事を引用させていただきます。長いですが、仕事だけでなく家庭や日常生活でも活かせる思うので、読んで頂ければと思います。

『皆さんが花見の幹事を引き受けたとします。皆さんであれば、花見を成功させるために、どんな段取りを組みますか。開催日時を決定し、参加者を募り、開催場所を確保する。恐らく、ここまでは多くの方がスムーズに思いつくことでしょう。当日の場所取りやお酒・食事の手配やその役割分担まで、考えが及ぶ方もいるかもしれません。しかし当日、突然の雨や駐車場の混雑が発生する可能性もあります。雨天の際の飲食店の手配や、臨時駐車場の確認も必要かもしれません。このような想定外の状況も予想して、さまざまな前準備をしておくことが必要です。さて、ここまでやっていれば、十分でしょうか。しかし、完璧にさえ見えるこの流れ、実は最も大事なことが最初に大きく抜けています。それは、目的の確認です。桜を見ることが目的であれば開花時期や天気次第では日程変更も選択肢のひとつですし、新入社員の歓迎が目的であれば花見に限らずに居酒屋でもいいかもしれません。このように、目的次第で考えるべき項目が大きく変わってきます。多くの方が段取りを考える時に「How(どうやるのか=手段)」から考えがちですが、最初に注目すべきは「Why(なぜやるのか=目的)」。目的を明確にしてから、具体的な手段を考えるのが本来の流れです。目的が明確になれば、どのような仕事に最も注力すべきかも明確になります。トヨタでは、目的に寄与する付加価値を生むかという基準から、仕事を3つに分けて考えています。

たとえば営業担当であれば、仕事の目的は売り上げの獲得であり、それに寄与するのはお客様との商談です。従って、主作業はお客様との商談であり、商談のための資料作成は付随作業に、アポイントの間の待ち時間やうっかりミスが原因のクレーム対応はムダ・例外作業にあたります。生産性を向上させるためには、付随作業やムダ・例外作業を極力少なくして、主作業の割合を最大化することが必要です。皆さんの24時間の中で、主作業の時間は何割あるでしょうか。細かいムダの考えはこれから徐々にお伝えしていきますが、個々の仕事の目的やご自身の役割を明確にし、何が主作業かを意識するだけでも格段に時間の使い方が変わってくるはずです。

それでは、「7つのムダ」のひとつ、「加工のムダ」をご紹介します。これは、生産・品質に寄与しない不要な加工を指し、本来の仕事の完成度に影響しない不要な作業のことです。
つまり、先ほどお伝えした「目的」に寄与しない仕事、わかりやすくいうと「やりすぎ」です。たとえば、顧客の声をすべて取り入れて機能が高度化・細分化された電子機器なども、その一例。当初は顧客の声に応えたいと始まった機能性アップではあるものの、そこまで対応する必要はなかったのかもしれません。「加工のムダ」は、目的が理解・共有されていないことでよく発生します。身近な例で考えてみましょう。あなたに、小さな娘がいたとします。彼女の3歳のお誕生日、あなたは腕によりをかけて半日がかりで豪華な食事を準備し、素敵なホールケーキを手配しました。さぁどんなに喜ぶだろうかと胸をわくわくさせながら食卓に当の本人を呼んだところ、反応はいまひとつ。美しく盛り付けた高価なお肉も、数口しか食べません。お肉はダメでもこっちは絶対に気に入るはずと満を持して出したケーキですら、一口食べて向こうへ行ってしまいました。親として最大限のことをやったつもりなのに、何が悪かったのでしょうか。まさにこれは「やりすぎ」の典型例。誕生日パーティの目的は「親が満足するパーティを開く」ことではなく、「3歳の本人が喜ぶ場をつくる」こと。そうだとしたら、大人向けのお洒落な料理本からメニューをピックアップするのではなく、3歳の子どもに何が食べたいかを確認するべきです。もしかしたら、高いお肉ではなくキャラクターのウィンナーがよかったのかもしれないし、生クリームたっぷりのケーキよりも大好きなストロベリー味のアイスクリームがよかったかもしれません。このように、目的を確認しないことで、せっかく力を注いでやったことがムダになってしまうこともあります。

次は、オフィスの例で考えてみましょう。プレゼン資料を作成する際、レイアウトやアニメーションにこだわる人は少なくありません。見た目がよければ内容以上に相手によい印象を与えるという側面は事実ですが、見た目を良くするにはそれなりの時間が必要です。重役が多く列席する重要顧客での最終プレゼンのような場面では、内容の良さは当然の要素であり、見た目が与える印象の良し悪しが最終結論を左右する可能性もあります。このような場面では、見た目も重視すべき要素かもしれません。しかし社内の関係者限定の資料であれば、要点を整理したシンプルな内容で十分。見た目をよくするために、ほかの業務にかける時間まで削って大きな工数をかけることは「加工のムダ」です。皆さんの周りに、資料や仕事の完成度は高いものの、いつも納期ギリギリまたは遅れる方はいないでしょうか。この方は、「加工のムダ」を多く生んでいる可能性があります。仕事の目的を確認することが大切である点は、これまでお話ししてきたとおりですが、その際に「いちばん大切な点」も併せて確認が必要です。たとえば、打合せの議事録の場合。社外の重要なお客様向けであれば、完成度と納期がバランスよく求められます。どんなに早く送付したとしても、初めてお会いした役職の高い方向けであれば、一定の見た目や内容の網羅感が求められます。一方で、社内の関係者限定向けであれば、内容の完成度よりも納期重視であることが多い。細かい点はよいので重要ポイントのみを箇条書きで書いてあるものを、会議終了後なるべく早く共有することのほうが評価されます。このように、「この仕事は何のためにやるのか」「何をいちばん重視すべきなのか」を確認することが、「加工のムダ(=やりすぎ)」を防ぐのです。』

ちなみに、「7つのムダ」とは
手持ちのムダ
加工のムダ
運搬のムダ
在庫のムダ
動作のムダ
作りすぎのムダ
不良・手直しのムダ  です

おまけ
TBSドラマ「下町ロケット」が人気ですが、原作を書いている池井戸潤氏の新作「下町ロケット2 ガウディ計画」が発売され(第6話からの原作となります)、週末に一気読みしました。最後はうまくいくのが分かっていますが、ハートを熱くする作品に仕上がっています。途中目がウルウルすることもあり、経営者は必読ですし、ビジネスマンにお薦めします。

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| お仕事 | 07時34分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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