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シナリオ分析

昔勤務した外資系投資顧問会社の債券運用の手法で、シナリオ分析を活用していました(この会社だけの特別な手法ではなく、資産運用業界では広く使われています)。セントラルシナリオ(もっとも起こる確率が高いと考えられる)、ベストシナリオ(すべてうまくいった場合)、ワーストシナリオ(最悪の展開となった場合)に分かれます。例えば、債券に投資する場合に、今の投資方針であれば、半年後にもっとも起きる確率が高いと考えられるリターンがどの程度になるか計算し、その確率がどの程度か決めます。ベスト、ワーストも同様の作業を行います。
           期待できるリターン  起きる確率
ベストシナリオ      5%        20%
セントラルシナリオ    3%        60%
ワーストシナリオ     ▲3%       20%
各シナリオを加重平均した期待できるリターンは、5%Ⅹ20%+3%Ⅹ60%+▲3%Ⅹ20%=2.2%となります。しかし、ワーストシナリオはセントラルよりも6%も悪化するのに対し、ベストであっても2%しか良くなりません。
もし、異なる投資方針で運用した場合に期待できるリターンが下記の場合:
期待できるリターン  起きる確率
ベストシナリオ      4%        20%
セントラルシナリオ    1%        60%
ワーストシナリオ     ▲1%       20%
加重平均した期待できるリターンは、4%Ⅹ20%+1%Ⅹ60%+▲1%Ⅹ20%=1.2%となり、前に比べて期待できるリターンは低下します。しかし、ワーストシナリオはセントラルよりも2%しか悪化せず、ベストになれば3%良くなります。

考えうるリターンのブレが大きいが期待できるリターンが高い前者を選ぶか、考えうるリターンのブレが小さいが期待できるリターンも低い後者を選ぶか?どちらの投資方針を選ぶか?

私は後者を選びます。理由は、ワーストシナリオとなった場合のマイナス幅が小さいからです。これを「ダウンサイド(下落)リスクを抑える」と言います。すなわち、結果が大きく悪くなる可能性を出来るだけ排除する考え方です。一発大儲けを狙うのではなく、リターンのブレ幅(これをリスクと呼びます)を小さくし、安定的にリターンを積み上げていく方が長期的に優れたパフォーマンスを残せると考えるからです。

会社のビジネスでも同じです。失敗するリスクが大きいが成功したら大儲けできる「一か八か型」タイプのビジネスか?失敗するリスクを抑える代わりにリターンも小さい「着実型」を選ぶか?これは、その人の考え方です。私は会社経営は長期に渡って安定的に推移するのが望ましいと考えるタイプなので、後者を選びます。これはどちらが正解というのはありません。新規事業をスタートさせる時に、一度に多額の投資を行って撤退しにくくなるのは最悪のパターンだと思います。

ちょっと面倒くさいですか?でも、何らかの決定をする時には、ベスト、セントラル、ワーストを作ることをお勧めします。私は年度予算を作る際に、ワーストシナリオを考えてみて、ワーストシナリオを避ける対策を打つことで黒字を確保できるか確かめるようにしています。

おまけ
サイトで見かけた新入社員の笑い話
「入社式に来ないので心配して連絡したら、『退職願い』と書かれたメールが来た」
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