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円安になっても中小企業の給与が上がらないわけ

円安で輸出企業の業績が良くなって、大企業の社員だけでなく中小企業の社員の給料も上がるのではと幻想が起きています。私がそう思わない根拠を書きます。

中小企業庁調査によれば、日本の企業数は421.3万社とされます。従業員数は4,297万人。そのうち中小企業は420.1万社、2,834万人だそうです。大企業は1.2万社、1,463万人だそうです。このうち輸出に関連しない企業がどの程度あるかは不明です。
日本のGDP総額は500兆円弱です。そのうち輸出が占める比率は15%程度です。

まず円安で輸出が伸びるかというと、思うほどは伸びません。自動車、家電、機械といった輸出御三家ともいえる業界では海外生産比率が高くなっています。円安による輸出数量の増加は期待ほどではありません。しかし、輸出の利益は急増します。為替予約をしていない状態で、大企業は社内レートを設定して輸出価格を決めます。1ドル=85円と設定し、200万円で輸出する場合、ドル建て輸出価格は23,530ドルになります。ドルが95円になると手取り価格は223.5万円になります。10%以上の円建て売上が増加し、利益がその分増加します。この利益は大企業の社員のボーナスには反映されますが、給与には反映しません。経団連の会長の話を聞けば明らかです。では、その利益が中小企業に流れてくるでしょうか?流れてきません。大企業の社員ですらボーナスしか増えません。一部は株式配当で株主に流れます、一部は社内留保や借入金の返済に使われます。過去10年以上を見ると、従業員の年収は減り続け、社外に支払う配当金は増え続けています。では、中小企業から購入する部品、資材を大企業が値上げして購入してくれるか?絶対しません。逆に輸出が伸びて購入数量が増えるようなら、価格の引き下げを要求されます。
従って、円安で国内景気が良くなって中小企業の従業員の給料が増えると期待するのは誤りです。

おまけ
3月5日米国ダウ工業株30種が史上最高値を更新しました。日本の日経平均は89年末の史上最高値の1/3以下の水準に留まっています。この差は何なのでしょうか?
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| 経済・社会 | 07時29分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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