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2014年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年10月

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スカイマーク

スカイマーク社は、2011年にエアバス社に二階建ての超大型機A380を6機1,900億円で購入する契約を結び、東京-ニューヨーク間に就航させる計画でした。この超大型機は一定のリース契約期間が終了した後の再リース先が少なくて、リースには不向きな機体で全日空や日航でも持っていません。小型機は新興国などで次のリース先を見つけやすいので、リースに向いた機体です。スカイマーク社の2011年3月期の営業キャッシュフロー(本業でどれだけ稼いだかを示す金額)が148億円で、購入金額がキャッシュフローの10倍以上と無謀としか思えない額でした。当時は、私も大丈夫かな?と心配したのを覚えています。

その後、格安航空会社の参入でスカイマーク社の業績が悪化し、購入契約をキャンセルしようとしたら700億円の違約金がエアバス社から要求され、窮地に陥りました。スカイマーク社の自己資本は450億円で、手許現金は72億円のみと違約金を支払う能力はなく、また銀行からの借入がゼロで、飛行機もすべてリース契約のため固定資産がほとんどなく、銀行借入が出来ない状態です。従って、銀行からの支援が受けにくい状況にあります。また、スカイマーク社の社長の発言が強気で、支援要請するかもしれない国交省や同業他社からの受けが良くないと聞きます。

現状では、スカイマークが独自路線を貫くのは難しいと思いますが、大手の傘下に入ることを社長は拒んでいることから、どう展開していくのか予断を許さない状況にあります。

スカイマーク社の事例から学ぶこと:
1. 身の程を超えた投資をすることはしない。営業キャッシュフローで3年分程度に抑えたほうが安全。
2. 現状の好調さをベースにした、楽観的な中長期経営計画を立てない
3. 中小企業の経営者は無借金経営にあこがれるが、目指すのは借入金総額が保有する現預金よりも少ない実質無借金を目指すべき。
4. メーンバンク、サブバンク、と複数の銀行と良好な関係を維持する。
5. 同業他社(特に大手)や公的機関との対立関係は極力避ける。

おまけ
日清食品がカップヌードルなどの値上げを発表しました。今の円安では、モノの価格が上がるのは仕方がありません。自国通貨髙で経済破たんした国はありませんが、自国通貨安で破たんした国はあります。円安に歯止めをかける必要がありますが、日銀は全くその気はありません。日銀の役目の一つは、自国通貨(円)の価値を守ることがあったはずなのに・・・。

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| 経済・社会 | 07時26分 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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支店長代理


私が若い頃、都市銀行のまだ若い行員が支店長代理の名刺を持っているのを見てびっくりしたことがあります。こんなに若いのに、支店長代理と偉いんだと感心したわけです。後日分かったことですが、支店長の次に偉いのは副支店長といった役職で、支店長代理は営業に出る行員がく使用する役職だったようです(現在はどうかわかりませんが、昔はそうだったようです)。この支店長代理は、「支店長の代理で御社に訪問しています」という意味にしかすぎず、大した意味はなかったようでした。しかし、支店長の代理で取引先に訪問するという事は、大きな責任を持って訪問している訳です。もし、この行員が不手際をして、会社に迷惑を掛けたら、銀行の評判をガタ落ちにさせて、取引停止にもなりうるわけです。

弊社の営業担当者や購買担当者の名刺には、社長代理という役職はありません。しかし、会社を代表して取引先と交渉していることに変わりはありません。一人一人の不用意な発言や行動が大きな問題を引き起こし、取引停止やペナルティに発展することがあり得ます。会社外部と接する仕事を担当する人は、会社を代表しており、自分の発言や行動で会社の評価を大きく左右することを自覚して欲しいと思います。

私が外資系投資顧問会社で勤務した時代、海外の本社のファンドマネージャーは年1回か2回しか客先を訪問できませんでした。その代わりに、私が彼らに代わって定期的に訪問しました。私の言動で海外本社の評判を失墜させる、逆に評価を上げることもできたので、「東京に高橋がいるから海外の運用拠点に安心して任せられる」と顧客から言われるように頑張りました。

コーワの取引先(段ボールのお客様もあれば、原材料購入先もあれば、金融機関もあれば、各種サービス提供会社もあります)の担当者は、自分が接する担当者(あなたです)で会社(コーワ)を評価します。会社全体がいくら頑張っても、1人が会社の評価や信頼度を壊してしまうし、逆に上げることもできます。個人としては、厳しくクレームを言いたいが会社との取引を考えると表現をソフトにするといった配慮が大事になります。

自分はコーワを代表して、社長の代理で営業活動、購買活動等をしているんだと、いつも強く自覚して仕事に臨んで欲しいと思います。

おまけ
御嶽山の噴火。7年前にも噴火があったとの事。全く覚えていません。行方不明の方が1日も早く見つかることを祈っています。
おまけ
アジア大会。女子レスリングの吉田選手。初戦で負けるかと思ったものの結局優勝。伊調選手の連覇記録もすごいのですが、吉田選手がすごすぎます。

| お仕事 | 07時25分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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失敗を語る

人間誰しも、失敗した話を聴きたいとは思いません、どちらかというと、成功した話を聴きたいと思います。株式投資や為替取引で大儲けした。私はこうやって事業を興し(おこし)、売上100億円の企業に育てたといった話を聴きたいと思います。しかし、成功した話を聴いても、その時と今の経済環境、その人と自分を取り巻く条件、その人と自分が持つ能力等が大きく異なり、今自分がそれと同じことを真似してやってみても、まず上手くいきません。

私が後継社長のための教育を受けた二条彪さんは、父親から継いだ会社を破綻させ自己破産もした人物です。その方が、今や二代目三代目社長から大人気となっています。何故か?事業を大きく伸ばした超優秀な経営者の話を聴いても参考にならず、「凄いな、でも自分では出来ないな」という想いが先に立ってしまいます。実際に自分が経験した失敗談から始まり、現在に至る二条氏の話を聴くと非常に共感できます。二条氏は「成功する方法は教えられないけれど、失敗しない方法は教えることが出来る」と説きます。成功する方法は人によって異なりますが、失敗する人は大体同じ失敗をする。失敗する方法を理解して、それをやらないようにすることで失敗しないようにするわけです。例えば、「財務の勉強を嫌って経理部長にまかせっきり」「法律を全く知らずに、違法を繰り返してしまう」「社員を資産と見ずにコストと見てしまう」等が挙げられます。

新人の営業マンに対して、先輩営業マンや上司・社長が、成功談や自慢話ばかりをしたら、新人はどう思うでしょうか?もしくは、すべて成功して全く失敗しない人の話を真剣に聴きたいとは思いません。何故なら、その人はスーパーマンだからです。人間味のある失敗談もあるから、成功談や自慢話にも耳を傾けることが出来るのです。

自分が持っている能力で必ず成功できることしかしない人は、それ以上の成長はありません。リーダーは初めてのことに挑戦することが奨励されますが、初めての事は失敗がつきものです。しかし、失敗を繰り返すことは許されません。一度犯した失敗は二度としてはなりません。なぜ失敗したのか分析し、次回失敗しないためには何をすべきなのか考えることです。成功した場合でも、単なるラッキーで成功したのか、偶然経済環境がピッタリ合ったのか、自分に戦略・戦術がよかったのか、分析することを忘れてはなりません。

次の世代に失敗を語り継ぐのは大事なことだと思います。

| お仕事 | 07時22分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「つえ屋ぁーつえだけ!」


「さお屋ぁーさおだけ!」ではありません。モチベーション・アップ社の資料で紹介されていました。京都では、杖(つえ)の移動販売車が走っているそうです。竿と全く同じ節回しだそうです。

「物干しざお」は長く、スーパーで買って自宅に持ち帰るのが大変で、移動販売車が重宝されます。しかし、杖は短くデパートなどでも売っています。何故移動販売車が成り立つのか?杖が必要な人はデパートまで足を運ぶのが面倒です。移動販売車が、高齢者の多い住宅街や高齢者向け施設に出向くと、大歓迎されるそうです。

株式会社つえ屋が移動販売車を活用しています。ここ数年で近畿圏では店舗数が増えて、デパートでも催事販売会が開かれているそうです。店舗在庫は全部で8万~10万本、催事では1,000本、移動販売車でも400本を展示するそうです、デパートで見ると、10本~20本程度しかありません。つえ専門店ですから、数多い選択肢の中から手にとって商品を確かめ、長さの調整や修理等もその場で出来るため、好評だそうです。

需要が限られるのでは?と予想される商品でも、品揃え、販売方法、アフターサービス等で特徴を出せれば、消費者から高く評価され、業績を大きく伸ばすことが出来るのですね。

おまけ
仁川アジア大会。水泳の萩野選手。米国の水泳のフェルプスのような競泳者がでるとは夢にも思いませんでした。

| 経済・社会 | 07時32分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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価格上昇

アベノミクスが2012年末から始まって、為替が1ドル70円台後半の円高水準から108円台まで円安水準に変化しました。3割以上円安になったことになります。原油価格やあらゆる原材料がドル建てて輸入されています。ドル建て価格が同じであっても、円に換算した原油価格は3割以上値上がりします。これに連動して、ガソリン、重油、軽油、ガスといった主要燃料価格が上昇します。電気は原発停止により価格の高い液化天然ガス(LNG)の購入が増え、電力会社が割高な太陽光発電を購入せざるを得ず、その価格も電気代に加算されるため、電気代も大幅に上がっています。

昔の日本企業は、円安で輸入原材料価格が上昇しても、ドル建て価格を下げて輸出を伸ばしてコストアップ分を回収することが出来ました。しかし、今や多くの工場が海外に移転し、自動車など一部の製品を除いて日本製の商品で海外から見て魅力ある製品は数少なくなり、輸出を伸ばして国内景気を良くするという効果を円安から期待できなくなりました。

日本は長期間デフレ状態(価格が下落を続ける)が続いたため、円高で海外の安価な商品の輸入が増えたり、給与所得が減少したりで、消費者が安値志向を強めたため、メーカーや販売店が価格を上げることに対して躊躇するようになってしまいました。しかし、今や人手不足を背景とする賃金上昇(ドライバー不足で運賃も上昇しています)、建設資材の値上がり、不動産価格の値上がり、などで国内の商品やサービスの価格が上昇してきました。中小企業は、国内需要中心の企業が多く、原材料費やエネルギー価格の上昇があっても製品価格をなかなか上げられずに来ましたが、もう限界に近いと思います。多くの企業で、企業が継続するのに必要な採算を割り込んできています。やはり、良質の商品・サービスを妥当な価格で売る努力が必須の時代になったと思います。「安かろう悪かろう」は戦後の時代。「安くても安全・高品質・高サービス」を消費者は要求しますが、それは無理な時代になりました。「安全・高品質・高サービス」を要求するのであれば、その製品・サービスを提供する会社が維持継続できる価格を受け入れて頂くことが必要だと思います。

昔、アメリカ人に言われた言葉を今でも思い出します。「日本人は安くても高いサービスを要求する。安いものはそれなりのものでしかないことを日本人は理解していない。」

おまけ
神戸の小学生行方不明事件。最悪の結果となりそうです。1日も早く犯人が捕まって欲しいと願います。

| 経済・社会 | 07時24分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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