景気の二番底
2008年10-12月期、2009年1-3月期は景気が大きく悪化した四半期でした。2009年4-6月期の国内総生産は年率3.7%のプラスとなりましたが、総額としてはピークを大きく下回っています。これで、国内景気は完全に回復基調に戻ったのでしょうか?4-6月期、7-9月期の景気回復は、政府が実施したハイブリッド車に代表される省エネカーのためのエコカー減税、省エネ家電製品のためのエコポイントで、本来なら来年以降の購入でも構わない人たちが需要の前倒しの形で購入したことが大きく効いていると思います。それと中国向け輸出を中心とする新興国向け輸出の伸びが大きく回復したことも寄与しています。さらに10月~3月に在庫調整が完了したことも寄与しています。政策効果+新興国向け外需+自律反発の3要素の結果でした。しかし、これらの効果を来年度も引き続き期待するのは難しいと思います。
米国の消費者は借金をして物を買う行動をやめて、借金を返済し、貯蓄に振り向ける行動にシフトしています。これは長期的な傾向として予想されるので、米国向け輸出頼みの景気回復は困難と考えられます。
では、日本の内需の動向はどうなるかといえば、4月以降エコカー減税やエコポイントが廃止されれば、高額商品の売れ行きは一気に落ち込みます。また、消費者は食品といった生活に必要なものでさえ購入を控え、かつ安価なものしか購入しないようになっています。単価が下がることは企業にとって大きな痛手となります。車を保有したいという若者も減っています。高額商品を保有することがステイタスではなくなってきており、若者のライフスタイルが大きく変わっています。消費が抑えられて国内需要が長期に渡って落ち込むとなれば、今は雇用調整助成金(もともと短期で景気が回復することが前提の助成金で、あくまでも一時しのぎが狙いのものです)で企業内に留まっている人々も、会社が業績不振になって会社を辞めざるを得なくなる人が急増する可能性があります。
従って、来年2010年4月以降に国内景気が二番底をつける可能性があると考えます(年初には秋にもありうると考えましたが、今の状況なら何とか持ちこたえるかな?という印象です)。企業としてそれに備えた対策を今から打っておくことが大切だと考えます。危機的な状態に備えて十分な手を打っておいて、そこまで景気が悪くならなければ会社はより安泰な状態になります。2010年度の景気回復を前提とした企業経営はリスクが高いと思います。
おまけ1
昨日の衆議院選挙で自民党が大敗し民主党が圧勝しました。民主党肝に銘じて欲しいのは、民主党の政策を国民が支持したのではなく、自民党に対する批判票を投じただけだということです。
おまけ2
自民党と蜜月の関係を維持していた財界は今後自民党民主党との付き合いをどうしていくのでしょうか?

埼玉のダンボールメーカー コーワ株式会社
米国の消費者は借金をして物を買う行動をやめて、借金を返済し、貯蓄に振り向ける行動にシフトしています。これは長期的な傾向として予想されるので、米国向け輸出頼みの景気回復は困難と考えられます。
では、日本の内需の動向はどうなるかといえば、4月以降エコカー減税やエコポイントが廃止されれば、高額商品の売れ行きは一気に落ち込みます。また、消費者は食品といった生活に必要なものでさえ購入を控え、かつ安価なものしか購入しないようになっています。単価が下がることは企業にとって大きな痛手となります。車を保有したいという若者も減っています。高額商品を保有することがステイタスではなくなってきており、若者のライフスタイルが大きく変わっています。消費が抑えられて国内需要が長期に渡って落ち込むとなれば、今は雇用調整助成金(もともと短期で景気が回復することが前提の助成金で、あくまでも一時しのぎが狙いのものです)で企業内に留まっている人々も、会社が業績不振になって会社を辞めざるを得なくなる人が急増する可能性があります。
従って、来年2010年4月以降に国内景気が二番底をつける可能性があると考えます(年初には秋にもありうると考えましたが、今の状況なら何とか持ちこたえるかな?という印象です)。企業としてそれに備えた対策を今から打っておくことが大切だと考えます。危機的な状態に備えて十分な手を打っておいて、そこまで景気が悪くならなければ会社はより安泰な状態になります。2010年度の景気回復を前提とした企業経営はリスクが高いと思います。
おまけ1
昨日の衆議院選挙で自民党が大敗し民主党が圧勝しました。民主党肝に銘じて欲しいのは、民主党の政策を国民が支持したのではなく、自民党に対する批判票を投じただけだということです。
おまけ2
自民党と蜜月の関係を維持していた財界は今後自民党民主党との付き合いをどうしていくのでしょうか?

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| 経済・社会 | 07時52分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑